骨折・脱臼でお悩みの方へ（応急処置）

骨折はなんで起こるの？

単に骨折といっても、全て同じように折れるとは限りません。骨折は、様々な原因により引き起こされます。

まず頻度が高いものとしては、転倒や軽い衝突などによる衝撃による骨折です。

これらの比較的軽い衝撃の場合は、下記のような骨折を引き起こします。

皮下骨折

皮膚の下での骨が折れている状態になります。そのため外部への出血はなく皮下出血が起こり痛みとともに青あざが生じます。

その他にも転倒した際に、手をついてしまった場合、足を強く捻ってしまった場合などは剥離骨折を起こすことが多くなります。

剥離骨折

手首や足首などの靭帯に負荷が生じ靭帯が収縮することで靭帯と骨の結合部分から小骨が剥がれ落ちた状態になります。※この骨折は比較的軽度の骨折になります。

重度な骨折としては、高い場所からの転落や交通事故などにより「外部から強い衝撃を受けた場合」が挙げられます。強い衝撃の場合は、骨折箇所も一か所ではなく複数となり、折れた骨が内臓を損傷する場合もあります。

このような外部からの強い衝撃により起こりやすい骨折としては、下記などがあります。

開放骨折

骨が折れると同時に、皮膚が破れてその骨が外に突き出てしまう骨折です。皮膚を突き破る際に激しい出血を激痛を伴います。

雑菌により感染症を引き起こすことも考えられるため早急に医療機関での治療が必要となる骨折です。また出血が大量であった場合やショックによ血圧が低下することで意識が朦朧とする場合もあります。

粉砕骨折

この名称通り強い衝撃を受けることで、骨が細かく粉々になってしまう骨折です。

強い衝撃以外にも、骨粗鬆症により骨が脆くなってしまっている場合も起こります。

この開放骨折や粉砕骨折は、その他の骨折とは異なり治るまでに時間がかかり、適切な治療が行われなかった場合には元の状態に戻らない場合もあります。

その他には、スポーツなどで一定箇所に負荷が生じたことにより発症する「疲労骨折」や骨密度が低下する骨粗鬆症、悪性骨腫瘍などの疾患により骨折が起こる場合もあります。

疾患による骨折は、骨自体が弱くなっているため座るなどの日常の動作であっても骨折を引き起こすことがあります。この骨折の場合はまず疾患を治療しなければなりませんので、医療機関で検査を行い適切な治療を受けましょう。

脱臼はなんで起こるの？

脱臼をしてしまう原因としては、スポーツをすることによる関節への負担や、転倒や衝突といった外部からの大きな力を受けることがあげられます。

激しい動きをしていなくても、日常生活の中で普段からよく使っている関節を脱臼してしまうこともあり、多い部位としては肩関節になります。

外部からの大きな力以外には、関節炎や骨髄炎などの疾患により脱臼が起こる場合や生まれつきの骨の形が原因で脱臼しやすい体質になっている人もいます。

骨折・脱臼は予防できる？

骨折になりにくくする方法としては、日常的に運動をする習慣をつけることです。無理な運動をする必要はないので、ウォーキングなどの負担の軽い運動から始めてみてください。

普段から骨に一定の負担をかけておくことで、強度を高めることができます。

筋力を強化し柔軟性を高めることで転倒なども防ぐことができ骨折を引き起こす原因を減らすことができます。

さらに普段の食事にも意識してみましょう。

骨の材料となる「たんぱく質」や「カルシウム」「各種ビタミン」を意識して摂るようにしてください。

栄養不足の状態が続くと骨の強度が落ち、骨折してしまいやすくなります。

脱臼をしにくくする方法としては、スポーツや肉体労働の前には一度ウォーミングアップをしておくことです。身体を柔らかくして関節を動かしやすい状態にしておくことで、身体を動かしている最中に脱臼してしまうのを避けることができます。

スポーツのトレーニングの際には無理をしすぎないことも大切です。トレーニングに熱中して関節を使いすぎると大きな負担がかかり、脱臼しやすくなります。脱臼は癖になることもあるので、施術を受けて骨格を元通りにしておくことも予防に繋がります。

骨折・脱臼の対処法【RICE処置】

骨折・脱臼などの外傷(ケガ)は、防ぐことができれば何よりですが、発生してしまったときの対処が重要になります。

すぐに適切な応急処置を行うことで、捻挫や打撲などの外傷(ケガ)のダメージを最小限に抑えることができます。

※応急処置を怠ると回復までに時間がかかったり、元の状態に戻らない場合もあります。

外傷(ケガ)の応急処置としてRICE処置をご紹介したいと思います。

RICE処置

Rest（安静）

まずはケガをした部位を安静にしてできるだけ動かさないようにしましょう。どうしても場所を移動しなければならないときは、腕の場合は三角巾などの布で吊り、足であれば支えてもらい負荷がかからないようにします。

Ice（冷却）

固定することができたら氷を入れた袋を使ってアイシングを行います。冷やすことで炎症や腫れを緩和することができます。1回20分を目安にアイシングを行ってください。

※ジェル状の冷却シートなどは効果がありません。氷嚢でしっかりと冷やしましょう。

Compression（圧迫）

内出血や腫れが見られる場合には、テープや包帯を使って圧迫した状態で固定します。※強く巻きすぎないように注意してください。強く圧迫してしまうと血流が低下してしまう可能性があります。

Elevation（挙上）

ケガをした部位は心臓より高い位置を保つようにしましょう。浮腫みや内出血を抑える効果があります。

応急処置後、痛みが続くようであれば、しっかりと状態を検査し適切な処置を受けるようにしましょう。

山王接骨院が「骨折・脱臼」の改善に最適な理由！

当院に外傷性の症状で来院された患者さんは最初に問診を行います。

外傷の場合は発生機序（どのように怪我をしたか？）や経過時間などはとても重要になりますので詳細に問診を行います。

次に触診や鑑別テスト法などでどんな症状が出ているか確認します。（一般外傷症状＝疼痛、腫脹、機能障害）。

この時点で必要であれば整形外科などの医療機関へ紹介も可能です。

治療は電気治療、アイシング療法、手技、固定療法が中心となります。

電気治療は最新の超音波治療器、UST－７７０や低周波治療器、干渉波治療器、マイクロ波治療器、色々な種類の機械がありますので症状に合わせて治療が出来ます。

固定療法はテーピング（伸縮性、非伸縮性）、包帯、ギプス、金属固定材などがあり、患者さんと相談しながら最適な処置を行います。

サポーターなども各種取り揃えております。

後遺症や慢性的な痛みにならないように早期復帰できるように治療を行います。